アカウントベースドマーケティング(ABM)を解説。インバウンドとの違い、3つの種類、ターゲット企業の選び方、コンテンツのパーソナライズ、営業との連携、成果の測り方まで。

要点
アカウントベースドマーケティング(ABM)とは、マーケティングと営業が価値の高い企業のリストを決め、各社で購買を決める人々に向けて、連携したパーソナライズ施策を行うBtoB戦略です。多くのリードを集めてから絞り込むのではなく、狙う企業から出発し、その周りに関係を築きます。複雑で高額な取引に最も向いており、営業とマーケティングの緊密な連携と、企業単位で測る指標が欠かせません。
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アカウントベースドマーケティングは、WikipediaのABMの項目にあるように、従来のファネルを逆にします。まず企業を選び、次に何をどのチャネルで伝えるかを決めます。BtoBでは購買を複数の人が決め、それは購買センターと呼ばれます。利用者、管理職、技術の専門家、購買担当、経営層の推進者などが含まれ、ABMはその全員に働きかけます。
| 基準 | インバウンドとリード獲得 | アカウントベースドマーケティング |
|---|---|---|
| 出発点 | 多くの見込み客を集めてから見極める | まずターゲット企業を選ぶ |
| 測定単位 | 個々のリード | 企業と購買グループ |
| コンテンツ | ペルソナ向けの幅広い内容 | 業界、企業、個人に合わせたパーソナライズ |
| チャネル | 幅広い層へのSEO、SNS、広告、メール | ターゲティング広告、メール、イベント、直接のアプローチ |
| 営業の役割 | 有望リードを受け取る | 最初から共同で計画し実行する |
| 向いている取引 | 多数の中小規模の取引 | 少数で大型かつ複雑な取引 |
両者は補い合います。ターゲット企業が自ら調べ始めたとき、インバウンドのコンテンツと検索での可視性がブランドの信頼性を高めます。
少数の戦略的な企業向けに完全に作り込むプログラムです。専用コンテンツ、個別提案、経営層同士の面談などを行います。手間は大きく、見込める価値も大きくなります。
同じ業界で同じ課題を抱える10社など、似た企業の小さなグループ向けの施策です。コンテンツは各社ではなくグループに合わせて調整します。
理想的な顧客像に合う数百社に向けたプログラマティックなABMで、インテントデータ、ターゲティング広告、業界や役職レベルの軽いパーソナライズを使います。
現在の優良顧客を分析します。業界、規模、地域、利用技術、購入のきっかけ、売上、継続率を見て、高い価値と高い適合性を兼ね備えた顧客像を書き出します。
企業データ、購買意欲のシグナル(求人、資金調達、新製品の発表、自社サイトへの訪問)、既存の関係をもとに、営業と一緒にリストを作ります。少数の戦略企業はワン・トゥ・ワン、グループはワン・トゥ・フュー、残りはワン・トゥ・メニーに分けます。
各社について、LinkedIn、企業サイト、プレスリリース、営業の会話を使い、意思決定に関わる役割、その優先事項と懸念を洗い出します。
効果のある部分をパーソナライズします。業界の事例、その企業の既知の課題、その企業の数値を入れた計算ツール、サイトの簡単な診断、似た企業の導入事例などです。用語集ではコンテンツのパーソナライズとその限界を解説しています。
LinkedInやディスプレイネットワークのターゲティング広告、パーソナライズしたメール、電話でのアプローチ(テレアポのガイドを参照)、イベント、ウェビナー、場合によってはダイレクトメールを組み合わせます。営業とマーケティングは企業ごとに共通の接点スケジュールに沿って動きます。
毎週または隔週の会議で、ターゲット企業、役割、メッセージ、次の一手を合意します。営業とマーケティングの連携のガイドで、それを可能にする共通定義とSLAを詳しく解説しています。
毎月、企業ごとのエンゲージメントとパイプラインを振り返り、反応のある企業に予算を移し、四半期ごとにリストを更新します。
病院グループ向けにシフト作成ツールを販売する架空のソフトウェア企業を考えます。営業とマーケティングは理想像に合う30の病院グループを選び、規模別に3つのグループに分けます。マーケティングはグループごとに、病院の人員配置にかかるコストを解説する短いガイド、削減額を試算できるランディングページ、その組織の従業員だけに表示するLinkedIn広告を用意します。インサイドセールスはコンテンツを閲覧した運営責任者に電話し、フィールドセールスはITと財務の責任者を、自社データを使ったデモに招待します。2週間ごとに両チームでどの企業が前進したかを確認し、ほかの企業向けのメッセージを調整します。
| 段階 | 指標 | わかること |
|---|---|---|
| カバー率 | ターゲット企業ごとに把握した連絡先の数 | 購買グループに届いているか |
| エンゲージメント | 企業ごとの訪問、閲覧コンテンツ、面談数 | 購買グループ全体の関心 |
| パイプライン | ターゲット企業からの商談と金額 | 事業への影響 |
| 成約 | ABM以外の取引と比べた成約率と案件規模 | プログラムの効果 |
| 拡大 | ABM企業のアップセルと継続率 | 長期的な価値 |
ABM企業について顧客生涯価値と獲得コストを比べましょう。LTV/CAC比率計算ツールで収益性をすばやく確認できます。
連絡先データを集めて使う際は、日本の個人情報保護法や欧州のGDPRなどのデータ保護ルールを守り、すべてのアプローチに明確な法的根拠を持たせましょう。
ターゲット企業の担当者は、アプローチに返信する前に自分で調べます。Googleであなたのカテゴリーやブランドを検索し、ChatGPT、Gemini、Perplexityにニーズに合う最適な事業者を挙げてもらうことも増えています。抱えている課題であなたのサイトが上位に表示され、その回答でAIがあなたのブランドを引用していれば、ABMのすべての接点がすでに知っている名前に届きます。ABMと検索の結びつけ方は次のとおりです。
アカウントベースドマーケティングは、営業とマーケティングが一緒に適切な企業を選び、関連性の高いコンテンツで購買グループ全体に語りかけ、企業ごとに進捗を測るときに成果を上げます。ターゲット企業が調べたときに見つけてもらえるよう、Sorankは最適化された記事をautopilotで執筆・公開し、AIでの存在感を追跡します。3日間の無料トライアルがあります。
いいえ。高額な取引を扱う中小のBtoB企業は、20〜50社のターゲットリスト、共有スプレッドシートやCRMのビュー、パーソナライズしたメール、LinkedInでのアプローチといった軽量版をよく使います。ツールより方法が重要です。ABMが割に合うのは、企業ごとの追加の手間に見合う取引規模があるときです。
訪問や面談などのエンゲージメントは数週間で表れることもありますが、売上は商談期間の長さに左右され、複雑なBtoB取引では数か月から1年かかることも多いです。プログラムを評価するまで少なくとも2〜3四半期は見込み、その間は企業ごとの先行指標を追いましょう。
ABS(アカウントベースドセリング)は同じ考え方の営業側で、営業チームがターゲット企業を軸に開拓と商談の戦略を立てます。ABMはそれを支えるマーケティング施策を指します。多くの企業は両者を、共通の企業リスト、メッセージ、指標を持つ1つのプログラムとして運用しています。
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